【ランナー】
ランナー/あさのあつこ
爽やかさや、美しさだけじゃなくて
ドロドロした暗さとか影が
しっかりと書かれているから
そのぶん
走っているときの主人公の姿が
とっても美しいものとして
イメージできた。
主人公は家庭のことでも悩みや葛藤を
抱えてる。
でも
走っている瞬間は
それらのものから解き放たれてた。
ただ走る。
そのことで心が身体が
バランスを取り戻していく感じ、
わかるなー。
走ることに条件はない。ただ、肉体と大地があれば事足りる。
この肉体、この大地、それだけで全てが満たされるのだ。単純で底知れない快感が、大地から湧き上がり、肉体を抱擁する。走るとはそういうものだ。
主人公のセリフ。
こんなセリフが出てくるなんて。
たしかに、走っているとこんな気分になることがある。
なんで知っているのだろう。
あさのあつこさんって
どんな人なんだろう。
彼女もランナーなのかしら。